リアレイズ

リアレイズの筋トレ効果・やり方|正しいフォームや重量・回数の目安

この記事では、リアレイズについての効果的なやり方、フォームなどを詳しく解説します。

リアレイズとは、ダンベルを使って肩周りを中心に背中にかけて筋肉を鍛えていくトレーニング種目です。

肩周りの筋肉(三角筋)を鍛えることにより、肩幅の広いがっしりとした肩が持てる、理想的な逆三角形の上半身を作ることが期待できる筋トレです。

また、肩こりの解消の効果も望めることから、比較的肩が凝りやすい人にもおすすめの筋トレです。

目次

リアレイズとは

リアレイズ

リアレイズとは、ダンベルを使って肩周りの三角筋から背中の広背筋にかけて鍛えることのできる筋トレ種目です。

三角筋の中でも、特に三角筋後部を中心に鍛えることになるため、背中から見た時の丸みを帯びてがっしりとした肩周り、肩から背中にかけての逆三角形の後ろ姿を目指していけます。

また、肩周りの可動性がスムーズになることにより、肩こりを解消し、それに伴う血流のスムーズな流れにより、基礎代謝の向上を促すことも期待できます。

▼【参考】リアレイズ解説動画|かいと【筋肉日記】

リアレイズが効果的な筋肉部位

リアレイズで効果的に鍛えられる筋肉の部位は、主に以下の2つです。

  • 肩周りの三角筋
  • 背中にかけて広がる広背筋

三角筋は「前部」「中部」「後部」の三部位に分けられます。腕を前方へ押し出す作用のある三角筋前部は胸を支えている大胸筋と、腕を後方に押し出す作用のある三角筋後部は広背筋と共働します。

リアレイズで鍛えられるメインの筋肉部位は三部位の中でも特に三角筋後部になります。また、サブの部位として首から背中にかけての僧帽筋も鍛えることができますが、僧帽筋に関しては、鍛えるというより軽く負荷がかかるという程度です。

リアレイズで使う筋トレマシン・器具

  • ダンベル
  • ベンチ
  • ケーブル

基本的にリアレイズはダンベルを使って行う筋トレのため、まずはダンベルが必要です。

またリアレイズには座って行う、もしくはうつぶせで行う方法もあり、そのため、場合によってはベンチも準備しておきます。足腰の弱い人や初心者は、ベンチを使って行うと、足腰への負担が少ないのでおすすめです。

そのほか、リアレイズにはケーブルを使って行う方法もあります。重さのあるダンベルよりケーブルで行う方法はけがのリスクが軽減できるというメリットがあります。

リアレイズの平均重量(男女別)

リアレイズの平均重量に関するデータは、今のところないようです。リアレイズで扱うべき重量は、トレーニーによって異なります。

重量選びのポイントは、自身の筋力でコントロールしながら扱える範囲の重量を選ぶことです。

正しいフォームで、適切にターゲット部位に刺激を与えられないと、筋トレの効果を最大限に得ることはできません。

あまりに重すぎてフォームが崩れたり、フォームが崩れる結果としてメインのターゲット部位より他の部位に負荷がかかるような重量選びは間違いです。

また、以下は筋トレの目的別のリアレイズ回数目安です。自身の目的に合わせた回数で限界がくる重量、かつ自身の筋力でコントロールしながら扱える範囲の重量でリアレイズを行いましょう。

目的 回数
筋力向上 10回
筋肥大 10〜15回
筋持久力向上 15〜20回

リアレイズの正しいフォームとやり方

リアレイズ

では、リアレイズの正しいやり方やフォームを分かりやすく順を追って解説していきます。ポイントを押さえて行っていけば、リアレイズの効果をより実感することができます。

さて、リアレイズのバリエーションの中でも、一般的なのがベントオーバー・ダンベル・リアレイズです。

ベントオーバー・ダンベル・リアレイズの正しいフォームとやり方を1番から4番の項目に区分けして解説していきます。

1. コントロールしながら扱える重さのダンベルを2個用意

コントロールしながら扱える重量のダンベルを2個用意し、両手に持ちます。

ダンベルを使って行う筋トレは比較的ダンベルの重量を重視しがちですが、リアレイズに関しては、どちらかといえば重量というより、正しいやり方やフォームで高回数行っていくことのほうが、より効果が期待できます。

適切ではない重量のダンベルで行うことにより、過重な負荷が掛かってしまう可能性があります。そのために正しいフォームが崩れ、結果的にあまり効果を感じなくなってしまうということが起こり得ます。

2. 足は肩幅、ダンベルを持ってベントオーバー

ダンベルを持って準備ができたら、足を肩幅に開いてお尻を突き出すように膝を曲げて上半身を倒していきます。このとき、上半身の角度はおよそ45度を目指します。

そして、上半身を倒していく時に注意しておきたいポイントとして、反り腰にならないようにするということです。どちらかといえば、背中を丸めるような意識で倒していくようにします。

また、肩甲骨を寄せてしまわないよう注意も必要です。肩甲骨を寄せてしまうと三角筋(特に三角筋後部)と広背筋にかかる負荷が分散しがちです。

3. 床と平行にダンベルを肩の高さの位置まで上げる

次に、ダンベルを持つ腕が床と平行になるよう肩の高さまでゆっくりと上げていきます。ここでの大切なポイントとしても、肩甲骨は寄せないということです。肩甲骨を寄せないよう意識しながら、腕を鳥の羽に見立てて広げるようなイメージで上げていきます。

腕を上げているときも、肩甲骨を寄せていないか注意しながら、三角筋後部にほどよい刺激があって負荷がかかっているのを感じながら腕を上げていきます。そして、腕が肩の高さの位置まで上がったら止めます。

4. 肩の位置からゆっくりとダンベルを下ろす

上げた腕が肩の高さまで上がったら、今度はゆっくりと腕を下ろしていきます。この時も三角筋後部への負荷をしっかりと感じながら、また、肩甲骨を寄せないように注意し、肘は適度に曲げたままで下ろしていきます。

腕を下ろしていく時も、上げた時と同じように、自分の腕を鳥の羽に見立てて、その羽を畳むようなイメージで、肘は適度に曲げたままゆっくりと下ろしていきます。そして、1~4までの動作を必要回数繰り返していきます。

リアレイズの重量や回数の目安

リアレイズ

リアレイズで扱う重量や回数について解説していきます。リアレイズを行うにあたって、どの程度の筋力アップを目指しているかにより、回数や重量の目安が違ってきます。自分が達成したい筋力アップの目的で回数などを設定しましょう。

目的に合わせて重量や回数を設定する

初心者なのか上級者なのか、または筋力向上を目指したいのか、筋肥大を目指したいのか、それとも筋持久力向上を目指したいのかなど、その目的によってリアレイズを行う回数は違ってきます。

下記の表を参考にして、自分自身の筋力アップの目的に即した設定回数を決めていきます。

この「回数(RM)」ですが、RMとは「repetition maximum(反復可能最大重量)」を略した言葉で、1RMなら1回だけ反復できる重量。反復の意味は、同じことを繰り返して行うという意味です。

目的 回数(RM)
筋力向上 10回
筋肥大 10〜15回
筋持久力向上 15〜20回

セット数は3回~5回が目安

リアレイズの回数は、3〜5回が目安となります。

たとえば、1・2セット目はアップを目的に低重量・高回数で行い、3〜5セット目は本番のセットとして高重量・低回数で行うなどです。

基本的には、筋力向上を目的とする方であれば高重量・低回数筋持久力向上を目的とする方であれば低重量・高回数が向いています。

リアレイズを行うセット数、またそのセット数の中で「低重量・高回数」「高重量・低回数」の割合の決め方などは、自身のトレーニング目的に照らし合わせて組みましょう。

リアレイズの効果を高めるコツ3つ

リアレイズ

この章では、リアレイズの効果を高めるコツを3つ解説していきます。正しいやり方やフォームと適切な回数で行うだけでも効果は期待できますが、コツを身につけて行えば、より高い効果を目指していけます。

コツ1. 上体の角度を45度に保ち、背筋を伸ばして腰は曲げない

最初に押さえておきたいコツとしては、腰から曲げずに上体を倒すということです。お尻を突き出すように膝を曲げていき、背筋を伸ばしたまま上体を倒していきます。

腰を曲げて上体を倒すと、力が背中全体に分散してしまって三角筋後部への力の負荷が叶わなくなる可能性が出てきます。腰を曲げないようにしっかりと背筋を伸ばしながら、三角筋後部に力の負荷がかかっていることを意識して上体を倒していきます。

コツ2. ダンベルを持ち上げるとき肩甲骨を寄せない

ダンベルを持ち上げるときに肩甲骨を寄せることで、三角筋後部にかかる負荷が僧帽筋にも使われることになってしまいます。特に、初心者の場合だと僧帽筋だけが効いているという感じを受けてしまう可能性があります。

そのためにも、肩甲骨を寄せずに負荷が僧帽筋に使われないようにすることが大切になってきます。

そのため、ピンポイントで三角筋後部を狙うためには、ダンベルを上げる時に肩甲骨は寄せず、三角筋後部から負荷が逃げないように注意します。

コツ3. 小指と薬指に力を入れ、手の甲から上げる

指全体でダンベルを握ってしまうと、腕に力が入ってしまうことが起こり得ます。三角筋後部への負荷がかからずに、力が腕全体に分散してしまう可能性が出てきます。

ダンベルは指全体でしっかり握るというよりも、小指と薬指の力だけで握る意識で行いましょう。小指と薬指でダンベルを握ることで、余計な力の分散が防げ、三角筋後部の筋力アップがより期待できます。

リアレイズの種類・バリエーション

リアレイズ

この章では、リアレイズの種類やバリエーションについて解説していきます。リアレイズには様々な種類、バリエーションがあります。自分に適した種類、バリエーションを選ぶことにより、さらなるリアレイズの効果の幅を楽しめることができます。

ベントオーバー・ダンベル・リアレイズ

ベントオーバー・ダンベル・リアレイズは、ダンベルのみを使って行うリアレイズのバリエーションの一種。比較的難易度が低めですので、リアレイズを初めて行うという場合、ベントオーバー・ダンベル・リアレイズがおすすめです。

How To

  1. コントロールしながら扱える重さのダンベルを2個用意します。
  2. 足は肩幅、ダンベルを持ってベントオーバーの姿勢を取ります。
  3. ダンベルを床と平行に肩甲骨を寄せずに腕を広げながら上げます。
  4. その後、肩の位置からゆっくりとダンベルを下ろしていきます。

サイドライイング・ダンベル・リアレイズ

サイドライイング・ダンベル・リアレイズは、ベンチに横になり片方の手にダンベルを持って行うリアレイズのバリエーションの一種です。

How To

  1. 右肩を下にしてベンチに横たわり、左手に軽めのダンベルを持って、胸の前でスタンバイしておきます。
  2. ダンベルを持った腕を天井に向かって少し後方よりに上げた後、肘を少し曲げたまま親指側を下に向けて、アゴの前に来るまで円を描くように下ろします。
  3. 常に小指側が上を向いているように意識しながら、同じ軌道を通ってダンベルを上げていきます。
  4. 上腕が床と垂直になるところまで上げたら下ろします。同じように反対側も行っていきます。

ベントオーバー・ケーブル・リアレイズ

ベントオーバー・ケーブル・リアレイズは、ケーブルを使って行うリアレイズのバリエーションの一種。ダンベルを使って行うリアレイズよりも比較的ケガをしづらいため、特に初心者におすすめのリアレイズです。

How To

  1. ケーブルを一番下にセットし、両腕をクロスさせるようにしてケーブルを握ります。
  2. 背筋を伸ばした上体を維持し、お尻を突き出すような感じで膝を曲げていきます。
  3. 肩甲骨を寄せずに肘を伸ばしたまま、肩よりも少し高い位置まで腕を伸ばします。
  4. 腕を伸ばして限界まで来たら、今度は肘を伸ばした腕をゆっくりと下ろします。

シーテッド・ケーブル・リアレイズ

シーテッド・ケーブル・リアレイズはケーブルとベンチを使って行うリアレイズのバリエーションの一種。基本的な動作はベントオーバー・ケーブル・リアレイズと同じですが、座って行うのが特徴です。

How To

  1. ベンチに座り、両腕を足の下でクロスさせるようにしてケーブルを握ります。
  2. 背筋を伸ばした上体を維持し、股関節から曲げるような感じで倒していきます。
  3. 肩甲骨を寄せずに肘を伸ばしたまま、肩よりも少し高い位置まで腕を伸ばします。
  4. 腕を伸ばして限界まで来たら、今度は肘を伸ばした腕をゆっくりと下ろします。

【Q&A】リアレイズについて多い質問

リアレイズ

この章では、リアレイズについて多い質問・疑問に回答します。

Q. 三角筋にうまく効くやり方はありますか?

ピンポイントで三角筋後部により効果的に負荷がかかるようにすることが大切ですので、注意しておきたいこととしては、肩甲骨を寄せずに腕を上げていくことです。

肩甲骨を寄せてしまうと、負荷が僧帽筋にも使われることになってしまい、特に初心者の場合だと僧帽筋だけが効いているという感じを受けてしまう可能性があります。

そのため、ピンポイントで三角筋後部を狙うためには、ダンベルを上げる時は、肩甲骨は寄せないよう注意しておきます。

Q. 上げ方は真横ですか?それとも横斜め後ろですか?

三角筋後部は肩を支点に斜め後ろに引く筋肉ですので、三角筋後部をピンポイントで鍛える場合は、横斜め後ろに上げていくことがより効果を期待できます。

真横の場合だと、三角筋後部も含めた、広背筋、僧帽筋、大円筋も同時に鍛えることができ、その効果は三角筋後部に限らず、範囲が広がっていきます。

ピンポイントで三角筋後部に負荷がかかるようにしたい場合は、真横に上げるより横斜め後ろに上げるほうが、より効果が期待できます。

Q. 座ってやるリアレイズのダンベルの向きは?

ダンベルの向きは、自分の身体に対して平行になるように持ちます。手の甲を天井に向けて上げていくやり方が正しいやり方ですので、座って行う時も、基本的にはそれは変わりません。

仮に自分の身体に対して垂直、手の甲が前になるような場合、肩を痛めるリスクが高くなる可能性が出てきます。

ベンチに座ったら、膝を胸に引き寄せてかがみこむような体制で、自分の身体に対してダンベルを平行に手の甲が横になるように持ち、肩甲骨を寄せないよう腕を上げていきます。

リアレイズで肩回りの筋肉を効果的に鍛えよう!

肩幅のがっしりとした男らしい逆三角形の上半身は見ていてとても気持ちの良いものです。また、しっかりと機能した肩回りの筋肉は機動性にも優れ、健康的な身体を維持するうえでも欠かせないものになってきます。

リアレイズの正しいフォームとやり方を身につければ、男らしく丸みを帯びた肩回りと逆三角形の上半身を手に入れることが期待できます。リアレイズで肩回りの筋肉を効果的に鍛え、健康的で男らしい逆三角形の上半身を目指しましょう!

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