ディップス

ディップスの筋トレ効果とやり方|大胸筋・上腕三頭筋に効かせるコツ

ディップスで大胸筋や上腕三頭筋を効果的に鍛えるやり方やコツについて詳しくご紹介します。

ディップスは「厚い胸板を作りたい」「腕をもっと太くしたい」という方におすすめな自分の体重で高負荷がかけられる自重トレーニングです。

初めての方でもしっかりと狙った部位に効かせられる正しいフォームや、自宅でも取り入れられるトレーニング方法についても解説しています。

目次

ディップスとは

ディップス

ディップスは2本のバーに手を乗せて、自分の身体を沈めて戻す動作を繰り返すウェイトトレーニング種目の一つです。

腕立て伏せなどと同じく自分の体重を利用した自重トレーニング(bodyweight training)で、他の自重トレーニングと比べても高負荷をかけられるのが大きな特徴。上腕三頭筋や大胸筋を鍛えるメイントレーニングとして取り入れることも可能です。

また、ディップスの軌道は腕を常に身体の近い位置に保てるため肩関節の負担が少なく、大胸筋と上腕三頭筋を鍛えるトレーニングとして初心者にもおすすめの種目です。

特別なディップススタンドがなくても、椅子や机を使えばトレーニング可能なため、自宅での筋トレに取り入れやすいのも魅力の一つです。

ディップスが効果的な筋肉部位

ディップス

ディップスでは以下の3つの筋肉部位を効果的に鍛えることが可能です。

  • 大胸筋
  • 上腕三頭筋
  • 三角筋

それぞれの部位にどんな負荷がかかり、どんな効果があるのか詳しく確認してみましょう。より特定の部位に負荷をかけるコツもご紹介します。

ディップスの効果的部位①:大胸筋

ディップスは正しいフォームで実施すると、大胸筋でも特に大胸筋下部に高い効果のあるトレーニングです。

大胸筋下部は大胸筋の中で最も体積の大きな部位のため、厚い胸板やボリュームのあるバストラインを作るのに効果的です。

ただし、誤ったフォームで実施すると大胸筋に負荷が入りづらく、上腕にばかり効いてしまうため、大胸筋トレーニングとして取り入れる場合には、しっかりと正しいフォームを身に着けて大胸筋に効いている感覚を掴む必要があります。

特に前傾姿勢を大きく取るように意識すると、大胸筋に効きやすくなります。

ディップスの効果的部位②:上腕三頭筋

ディップスは、上腕三頭筋を鍛えるのにも効果的なトレーニングです。特に初めてディップスをすると、大胸筋や三角筋よりも上腕三頭筋に強い負荷を感じる方が多いです。

上腕三頭筋は腕を伸ばした際に浮き出る筋肉で、腕の太さに直結する部位。

上腕三頭筋は、“三頭筋”の名前の通り起始部(付け根)が3ヶ所に分かれている筋肉ですが、ディップスでは肘の置き方によって上腕三頭筋長頭、側頭、外側頭それぞれを鍛えられます。

上腕三頭筋のトレーニングとしてディップスを行う場合は、前傾の角度を浅めにするように意識すると効きやすくなります。

ディップスの効果的部位③:三角筋

ディップスでは二次的に三角筋を鍛えることも可能です。

三角筋は肩を覆うように付いている筋肉で、広い肩幅を作るのに欠かせない部位です。

ただし、ディップスの三角筋への刺激は二次的なもので、負荷は主に三角筋前部へかかります。

肩幅を広くしたり、丸く大きな肩にしたりするには三角筋中部が重要なため、三角筋をメインに鍛えるにはサイドレイズやフロントレイズといったレイズ系の種目もメニューに取り入れるようにしましょう。

ディップスの正しいフォームとやり方

ディップス

ディップスで大胸筋と上腕三頭筋を効果的に鍛えるには、正しいフォームで実施することが重要です。

以下の順序で自然と動作できるようにしましょう。

1. ディップスの高さを身長に合わせて調節する

ジムに設置してあるディップススタンドが高さを調節できるタイプなら、バーを両手で握った状態で足が付かない程度に調整します。

逆に初心者の方や女性の方など、全体重を支えられない場合には、スタンドや地面に足が付く高さにしましょう。

自宅で椅子や机を使ってディップスをする場合には、体重をかけてもグラつきがないかしっかり確認してください。

2. 背筋を伸ばし足を浮かせてスタートポジションを作る

バーをサムレスグリップ(親指を他の4本の指と同じ側に置くグリップ)で握り、身体を浮かせたら足を身体の後ろで交差させて前傾姿勢を作ります。

ディップスのスタートポジションは、大胸筋をしっかりストレッチさせるように首を上に上げるようなイメージで背筋を伸ばします。

椅子や机などを使う場合には、手で体重を支えた際に脇が閉じられるくらいの幅にします。

3. 脇を閉めた状態を崩さずにゆっくりと下がる

脇を閉じた状態をしっかりキープしつつ、肘の角度が90度になるまでゆっくりと身体を下ろします。

身体を下ろしきったら、肩甲骨を寄せて、しっかりと大胸筋を最大限ストレッチさせるようにします。

また、肘が外に開いてしまうと肩関節に負担がかかり怪我の原因になるため、肘は常に背中側に向けて曲げるように意識することが重要です。肘の曲げ方については、正しい腕立て伏せのフォームと同様です。

4. 前傾をしっかりキープしつつ身体を押し上げる

肘の角度が90度になるまで曲げたら、前腕の垂直をしっかり保ったままゆっくりと身体を上げます。

身体を上げきったら肩甲骨を寄せたままの状態だと大胸筋を十分に収縮させられないので、肩を下げて首を上げるようなイメージ大胸筋を内側に向かってしっかりと絞り込みましょう。

以上の動作を設定した回数繰り返し大胸筋と上腕三頭筋をしっかり限界まで追い込みます。

ディップスの回数やセット数の目安

ディップス

まず、ディップスは自重トレーニングのため、自分の体重で何回程度上げ下げできるかを確認します。

大胸筋や上腕三頭筋のメイントレーニングとしてディップスに取り組む際の回数やセット数の目安をご紹介します。

目的に合わせて回数を設定する

ディップスの回数は、トレーニングの目的に合わせて調節する必要があります。

以下の表で目的別の回数を確認しましょう。

目的 回数(RM)
筋力向上 3~7RM
筋肥大 8~12RM
筋持久力向上 13~20RM

一般的な筋肥大を目的としたトレーニングの場合、1セット8回~12回程度になります。

ディップスに限らず、筋トレは目的に応じて設定した回数で限界まで追い込むことが重要です。

ディップスの場合、はじめたばかりの方であれば自分の体重だけで十分な負荷になりますが、慣れてくると20回程度はできるようになるため、筋肥大トレーニングには負荷が足りなくなります。

自分の体重だけだと設定した回数で筋肉を追い込めなくなったら、ディッピングベルトにウェイトを付けたり、トレーニングチェーンを身体に巻いたりして負荷を増やすようにします。

逆に自重だと負荷が強すぎる場合には、地面や台に足を付けて負荷を調整します。

セット数は3〜5回が目安

ディップスはセット回数を3回~5回に設定するようにします。

慣れないうちはセット数を重ねていくと、後半に設定した回数が上げられなくなる場合がほとんどです。どうしても上がらない場合には、回数を減らすのではなく、ベンチに足を乗せて少し負荷を軽くして設定回数をこなすようにしましょう。

また、あくまで正しいフォームが身についているのが前提ですが、限界が近い時には足を軽く振り子のようにして勢いをつける“チーティング”も有効です。

ディップスの筋トレ効果を高めるコツ3つ

ディップス

ディップスでしっかりと狙ったポイントに負荷をかけトレーニング効果を高めるための3つのコツをご紹介します。

大胸筋と上腕三頭筋にしっかり効かせられるディップスを習得しましょう。

コツ1. トレーニング中は前傾姿勢をキープする

ディップスをはじめたばかりだと「負荷が上腕三頭筋ばかりにかかって、大胸筋にあまり効かせられない」という方が多いです。

ほとんどの場合、上半身が垂直になっていて負荷が大胸筋に入らないのが原因です。

そのため、ディップスをする際には常に身体の上半身の角度を前傾させた状態をキープするようにしましょう。

身体を下ろす際にも、上半身を前方斜め下に向かって身体を沈めるようなイメージで動かすと、大胸筋への負荷を確認しやすくなります。

コツ2. 身体をゆっくり下ろし筋肉に効かせる

ディップスはミッドレンジ種目と言って、動作の中間で筋肉へ最大限の負荷がかかるタイプのトレーニングです。

そのため、よりトレーニング効果を高めるためには、ゆっくりと丁寧に身体を下ろす習慣を付けましょう。

身体をバウンドさせるようなイメージで素早くディップスをする方もいますが、トレーニングの目的である大胸筋と上腕三頭筋へしっかり効かせるという効果は薄れてしまいます。

また高負荷がかかるミッドレンジ種目は、筋トレのメニューの最初に持ってくるとトレーニングの質が高まり効果を得やすくなります。

コツ3. 鍛えたい部位に合わせてグリップを変える

ディップスはグリップの仕方によっても効きやすくなる部位が変わります。

ポイント

  • 大胸筋のトレーニングとしてディップスを取り入れる場合
    →親指を他の4本の指と同じ側に置くサムレスグリップで握って行う
  • 上腕三頭筋のトレーニングとしてディップスを取り入れる場合
    →親指を意識したほうがより強い力が出せるため、4本指でバーを握り親指で反対側からロックする一般的なサムアラウンドグリップで行う

ディップスの種類・バリエーション

ディップス

ディップスには、十種類以上のバリエーションがあり、トレーニングレベルや狙った部位に合わせながら最適なトレーニング方法を選べます。

自分の体重が支えられない場合のディップスのバリエーションもあるので、自分に合ったものを取り入れて効果的にトレーニングしましょう。

ベントニーベンチディップス

ベントニーベンチディップスは特に自重が支えられない初心者の方におすすめのトレーニング。膝を曲げて足をつくため、負荷を軽減できます。

上腕三頭筋を鍛えるのに効果的なトレーニングです。

ベントニーベンチディップスのやり方は以下の通りです。

ベントニーベンチディップス

  1. フラットベンチを背にしてしゃがみ、両手をフラットベンチに付きます
  2. 足を置く位置はしゃがんだ際に膝が90度に曲げられるところが目安です
  3. 胸を張って、肘を背中側に曲げるイメージで閉じて身体を下ろします
  4. 肩甲骨をしっかり寄せたら、腕が伸び切るところまで身体を上げます

この方法なら膝を曲げて足を付くため、負荷を軽減できます。両足を付いた状態に慣れてきたら、片足を上げることで負荷を少し増やすことも可能です。

バンドアシストディップス

バンドアシストディップスは、スタンドのバーにゴムバンドを取り付けてディップスの動作をするトレーニング方法です。

身体を下げるほどゴムが伸びて補助力が強くなるため、自重が支えられない初心者におすすめです。身体を下ろしすぎて肩関節がオーバーストレッチになるのも防げます。

ディップスと同様、大胸筋と上腕三頭筋をメインに鍛えられます。

バンドアシストディップス

  1. ディッピングスタンドのバーにゴムバンドを取り付けます
  2. 両手でバーを握り、脛(すね)をゴムバンドに乗せます
  3. 前傾を保ちながら肘を曲げて、ゆっくりと身体を下ろします
  4. ゴムバンドの補助を受けながら、身体を上げきります

筋力が付いてきたら、ゴムバンドの長さで負荷を調整しましょう。

ネガティブディップス

ネガティブディップスは、より高負荷をかけたり、限界まで追い込んだりするためのトレーニング方法です。

ネガティブ(収縮した筋繊維を伸ばす)動作を重視して行います。

大胸筋と上腕三頭筋への負荷をより強くするのに効果があるとされています。

ネガティブディップス

  1. ディッピングスタンドの前に立ち、必要に応じて台を設置する
  2. 足を付いて、大胸筋と上腕三頭筋を使わずに身体を上げます
  3. 身体を下げるネガティブ動作は、ゆっくり負荷をかけて下ろします
  4. 足をついて跳ねるように身体を上げ、回数分を繰り返します

自宅トレならディップススタンドがおすすめ

ディップス

ディップススタンドは、取り付けられた2本のバーで安定してディップスができるマシンです。

自宅では椅子や机を使ってもディップスはできますが、安定したトレーニングのためにはディップススタンドがあると便利です。特にディップスに慣れてきて自重が支えられるようになると、椅子などでは高さが不十分でトレーニングが窮屈になりがちです。

ディップススタンドは価格も1万円前後からと、トレーニングマシンとしてはリーズナブルなものが多いです。

また、中にはチンニング(懸垂)にも対応したマルチスタンドもあり、1台あれば上半身トレーニングに適したディップスとチンニング両方の自重トレーニングが自宅でできるようになります。

家具を使った自宅でのディップスで筋力が付いてきたら、導入を検討してみましょう。

【Q&A】ディップスについて多い質問

ディップス

ディップスは、懸垂や腕立て伏せといった自重トレーニングの中では比較的難易度の高いトレーニングです。

そこで初心者の方に多いディップスに関する質問にもお答えします。正しいフォームのディップスを身につけましょう。

Q. 全体重を支えられない場合の対応・対策は?

まず、初めてディップスをすると「1回もできなかった」という方も少なくないのでご安心下さい。

おすすめは自分の後ろ側にフラットベンチを置いて補助する方法です。足を後ろ側でクロスさせるのではなく、そのまま後ろ足をベンチの上に置いて行います。

足をベンチに置いた状態だと、負荷を大きく軽減できるため、初心者の方でもトレーニングしやすくなります。

Q. どうしても身体が揺れてしまうのはどうしたらいい?

主に身体を上げる時に足を振り子のようにしたり、上半身を起こすように勢いをつけたりすると、身体が揺れる原因になります。

身体は常に前傾をキープさせた状態で上げ下げするようにします。両足を少し大きく後ろにそらしてクロスさせると、自然と身体が前傾姿勢になります。

また、力んで前腕に傾斜が付くと揺れる原因になるので、常に垂直をキープして前腕に体重をしっかり乗せるようにします。

Q. ディップスで肩が痛くなってしまうのはなぜ?

肘を曲げる際に外に向かって腕が開いてしまうと、肩に負荷がかかり関節を痛める原因になります。

正しい腕立て伏せのフォームと同じく肘を背中側の方に曲げる意識を持ち、腕は身体に密着させるように動作すると、肩への負担を減らせます。

また、身体を下げる際に、必要以上に可動域を使って深く沈むとオーバーストレッチになります。基本的には深く下ろす場合でも90度以上は曲げないようにしましょう。

ディップスで大胸筋・上腕三頭筋・三角筋を効果的に鍛えよう!

ディップス

ディップスのやり方や、効果を高めるコツについてご紹介しました。

ディップスは自分の体重を利用して高負荷をかけ、大胸筋と上腕三頭筋、三角筋を鍛えられる自重トレーニングの種目。ウェイトを取り付けて負荷を増やせば、大胸筋や上腕三頭筋のメイントレーニングとしても効果的です。

自宅でもディップススタンドや椅子、机などを使って簡単にトレーニングできるのが特徴なので、「ボリュームのある胸板が欲しい」「太い腕を作りたい」という方はディップスを筋トレに取り入れましょう。

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