背中,筋肉

背筋の筋トレ方法8選|自宅で簡単なダンベル使用&器具なしメニュー

背筋を効果的に鍛える筋トレ、自宅でも手軽に行えるダンベルや器具を使った種目から、器具なしトレーニングまでご紹介します。

普段あまり意識することが少ない背筋ですが、シルエットを綺麗にする大事な筋肉です。さらに、美しいボディを作るためだけでなく様々な役割や効果があります。

そんな背筋の役割や効果、筋トレ方法を合わせて解説します。

目次

背筋の筋トレの前に。背中を構成する3つの筋肉

背筋,筋トレ

一般的に背筋と呼ばれる筋肉は、3つの筋肉から構成される筋群です。

では、背中の3つの筋肉は、それぞれどんな効果や役割があるのか部位ごとにご紹介します。

背中の筋肉1. 僧帽筋

僧帽筋

僧帽筋(そうぼうきん)は、背中の一番表層部にある筋肉です。頭の付け根から肩に向かって横に伸び、肩甲骨周りに覆い被さるように広がっています。

一般的に上部・中部・下部の3つに細かく分けられ、それぞれ異なった役割があります。

  • 上部:筋線維が薄く、三角筋の補助、鎖骨や肩甲骨の挙上動作に貢献します
  • 中部:分厚い筋線維で、肩甲骨を内転させる主動作筋です
  • 下部:縦に大きく広がる筋線維で、肩甲骨の下制や下方回旋に大きく関わります

背中の筋肉2. 広背筋

広背筋

広背筋(こうはいきん)は、体の中で一番面積が広い筋肉です。骨盤から肩甲骨下部まで広い範囲い広がり、脇の下に伸びています。さらに、そこから上腕骨に付着し、腕の伸展に関与しています。

主な役割としては、腕や肩回りの内転、外転、内旋、伸展に作用します。広範囲なだけに、動作の主動作筋としてだけでなく、様々な筋肉の補助や安定に貢献する筋肉です。

背中の筋肉3. 脊柱起立筋

脊柱起立筋

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、頭蓋骨の付け根から骨盤まで、背骨の両側を通る長い筋肉です。細かく3つの筋肉に分けられ、内側から棘筋、最長筋、腸肋筋の順に、下の筋肉を包むようになっています。

この3つの筋肉がそれぞれ違う働きを持ち、両側の脊柱起立筋がそれぞれ別の動きをすることで、背中の伸展、屈曲、側屈に作用します。

背筋の筋トレで背中を鍛える効果メリット4つ

背筋,筋トレ

筋トレをする上で鍛えられる筋肉の理解を深めることは、筋トレを効率よく行うためにとても重要になり、モチベーションにも繋がります。

そこで、背筋を鍛えると得られる効果やメリットについて解説していきます。

背中の厚みが増し、結果として上体の厚みにつながる

首肩周りからウエスト周り、背中の表層部全体に広がる背筋は、鍛えることで厚みが増します。具体的には、僧帽筋は肩回りを大きくし、広背筋は背中全体を広げてウエストラインをすっきりさせます。

また、胸板を厚くするには大胸筋のイメージが強いですが、背筋も鍛えれば横から見た時に立体感が出るため、体の前側だけでなく背筋も鍛えることが重要です。

背筋全体をバランスよく鍛えれば、綺麗な逆三角形のシルエットが手に入り、横から見ても立体的な厚みのある上半身を作ることができます。

僧帽筋を鍛えることで肩こりや腰痛予防が期待できる

僧帽筋は首や肩に伸び、体重の約10%もの重さがある頭をしっかり支えています。今や国民病とも言われている肩こりや首こりは、現代人に多いデスクワークやパソコン、スマホの使い過ぎによって首や肩に大きな負担を与えます。

さらに、首や肩がこることで巻き肩や猫背になり、重心が前にいって腰に負担がかかります。僧帽筋は腰と離れているため、一見腰痛と関係ないように思えますが、前途が原因で腰痛が起こります。

そのため、僧帽筋を鍛えることで首と肩が支えられ、肩こりや腰痛の予防が期待できます。

脊柱起立筋を鍛えることで姿勢改善につながる

脊柱起立筋をはじめとする背中の筋肉が、首から腰までしっかりと支えることにより、人間は歩行ができています。脊柱起立筋は背中の深層筋で、体幹を支えるインナーマッスルの役割を担っています。

筋肉がしっかり働いていれば、背中の前後のバランスを一定に保ち、横から見たときに綺麗なS字カーブを描いています。ですが、筋肉が衰えてバランスが崩れると、反り腰や丸腰、ストレートネックや猫背などの姿勢悪化の原因になります。

※参考

あくわ整骨院

衰えた脊柱起立筋を鍛えることで本来のS字カーブになり、姿勢改善につながります。

大きな背筋群を鍛えることで基礎代謝向上につながる

背筋群を構成する3つ筋肉は、それぞれ特別大きいわけではなく、体全体の筋肉の中では中間くらいの体積です。以下、背筋群それぞれの体積です。

  • 僧帽筋:458㎥
  • 広背筋:550㎥
  • 脊柱起立筋:225㎥

背中全体に広がる筋肉なので面積は広く、3つの体積を合わせた背筋群としての体積は1,233㎥と、筋肉の中でもトップクラスに大きい筋肉と言えます。そのため、背筋群を鍛えれば基礎代謝が上がります。

また、背筋群は姿勢を正す筋肉なので、鍛えれば姿勢が整うと共に背筋群が使われ、さらに代謝向上につながります。

器具なしでできる背筋の筋トレ2選【女性にもおすすめ】

背筋,筋トレ

たくましい背中を作る背筋は、バックスタイルが気になる女性にもおすすめです。

そこで、自宅でも手軽に行える、器具なしでできる背筋の筋トレをご紹介します。

バックエクステンション(脊柱起立筋)

バックエクステンション

うつ伏せになり、背中を反らせて伸展させる動作を繰り返し、いわゆる上体反らしを指します。脊柱起立筋をメインに、背中の下部を鍛えられられます。

脊柱起立筋を鍛えると背筋がしっかり伸び、背骨の可動性向上にもつながるので、姿勢や腰痛改善、パフォーマンス向上の効果があります。そして、背中の下部を引き締めることにより、バックスタイルがスッキリし、ウエストラインが綺麗に現れます。

How To

  1. 床にうつ伏せになり、手を頭に添える
  2. 床に肘とつま先がつかないように少し浮かす
  3. 上半身と下半身を、同時にゆっくり上げる
  4. トップまで上げたら、つま先が床に付かないようにゆっくり戻す
  5. スタートポジションまで戻したら、繰り返す

エアプルダウン(広背筋)

エアプルダウン

両手をあげ、肩甲骨の下方を回旋させるトレーニングです。器具がなくても広背筋をメインに鍛えることができます。

デスクワークなどで固まりがちな背中の上部の血流が促され、肩甲骨を引き寄せることで肩周りのストレッチにもなるので、肩こり改善の効果もあります。

How To

  1. 足を肩幅に開いて立つ
  2. 背筋を伸ばし、両手を天井に向かってY字に伸ばす
  3. 肩甲骨を寄せながら胸を張り、肘を腰に近づけるように下ろす
  4. ボトムまで下ろしたら、両手を伸ばして繰り返す

ダンベルやチューブで行う背筋の筋トレ3選【自宅でも簡単】

背筋,筋トレ

自宅でも負荷を加えられるダンベルやチューブ。自重トレーニングで物足りなくなった方におすすめです。

そこで、ダンベルやチューブで行う背筋の筋トレをご紹介します。

ダンベルベントオーバーロウ(広背筋)

ダンベルベントオーバーロウ

立った状態で前傾姿勢になり、肩と肘の伸展屈曲させながら肩甲骨を引き寄せるトレーニングです。腕の力でダンベルを引き上げず、背筋群を収縮させて引き上げると効果的です。

広背筋をメインに僧帽筋と脊柱起立筋にも副次的効果があるため、背筋群を満遍なく鍛えることができ、臀部への効果も期待できます。

How To

  1. ダンベルを両手に持ち、足を肩幅に開いてまっすぐ立つ
  2. 背筋をまっすぐに保ちながら骨盤を曲げ、上体を前傾させる
  3. 肩甲骨を引き寄せながら肘を曲げ、斜め後ろにダンベルを引き上げる
  4. ゆっくりとダンベルを下げ、繰り返す

ダンベルシュラッグ(僧帽筋)

ダンベルシュラッグ

ダンベルを持った状態で肩周りを収縮させ、ダンベルを上下させるトレーニングです。僧帽筋をメインに三角筋にも副次的効果があります。

僧帽筋と三角筋を刺激することで背中の厚みが増し、肩を大きくすることができます。また、肩周りの血流が促されて首こりや肩こりが改善され、姿勢改善効果も期待できます。

How To

  1. ダンベルを両手に持ち、足を肩幅に開いてまっすぐ立つ
  2. 背筋を伸ばし、肩から下ろすようにダンベルを体の横に構える
  3. 肩甲骨を寄せながら肩を引き上げ、ダンベルを持ち上げる
  4. 僧帽筋をしっかり収縮させ、肩甲骨を寄せ切る
  5. ゆっくりと下ろし、繰り返す

チューブラットプルダウン(広背筋・僧帽筋)

チューブラットプルダウン

ドアや家具などの高い位置にチューブを固定し、肩甲骨を引き寄せながらチューブを引くトレーニングです。腕を回旋させることで広背筋と僧帽筋を同時に鍛えられます。

さらに、背筋を伸ばし上体をまっすぐ保つことで、背中のインナーマッスル脊柱起立筋も副次的に鍛えられます。肩周りの厚みが増すと同時にウエストの引き締め効果があり、逆三角形の逞しいスタイルが作れます。

How To

  1. チューブをなるべく高い位置に固定する
  2. 両手でチューブを握り、腕を伸ばす
  3. 腕を伸ばしたまま、テンションがかかる位置に立つ
  4. 肩甲骨を引き寄せながら腕を引き、背筋群を完全収縮させる
  5. チューブの抵抗を使わず、ゆっくりと元に戻す
  6. スタートポジションに戻り、繰り返す

ジムのマシンで行う背筋の筋トレメニュー3選

背筋,筋トレ

安全且つ効率よく鍛えられるジムのマシンは、効果的に背筋群を刺激することができます。

そこで、ジムのマシンで行う背筋の筋トレをご紹介します。

ラットプルダウン(広背筋・僧帽筋)

ラットプルダウン

背筋を鍛えるトレーニングとして定番のラットプルダウン。ケーブルの先に負荷がついたラットプルマシンを使う種目で、広背筋と僧帽筋をメインに上腕二頭筋と脊柱起立筋も副次的に鍛えられます。

負荷のかかったバーを下げて行うトレーニングで、背筋全体をバランスよく鍛えられ、背中の広がりや体のアウトラインをスッキリさせることができます。

How To

  1. 肩幅よりやや広めの手幅でバーを握る
  2. 胸を張って目線を斜め上へ向ける
  3. 肩甲骨を寄せながらゆっくりバーを胸に引き寄せ、背筋を完全収縮させる
  4. ケーブルの抵抗を使わないようにゆっくりバーを戻す
  5. 肘が伸び切る手前まで戻し、繰り返す

ケーブルローイング(広背筋・僧帽筋)

ケーブルローイング

ローイングのローは低い(Low)ではなくRow(漕ぐ)という意味で、ローイングマシーンを使い、ボートを漕ぐ動作で行うトレーニングがケーブルローイングです。主に広背筋と僧帽筋に刺激を与え、脊柱起立筋も副次的効果があります。

ローイングマシーンはケーブルに付けるアタッチメントによって、可動範囲やアプローチできる部位が変わり、バリエーション豊富なのがローイングマシーン特徴です。

How To

  1. シートに座り、お尻を固定する
  2. 腕を伸ばした状態でグリップを握る
  3. こ背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せながらグリップをお腹に引き寄せる
  4. 後ろに倒れないように、最後まで背筋群を収縮させる
  5. 力を抜かず負荷をかけながらゆっくり戻し、繰り返す

デッドリフト(広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋)

デッドリフト

筋トレBIG3で知られるデッドリフトは、バーベルを使って行うトレーニングで、スミスマシンを使うと軌道が確保されるため、正しいフォームを維持できます。

背筋群全体をバランスよく鍛えることができ、逞しい背中を作ることができます。さらに、大殿筋やハムストリングス、腹直筋にも刺激を与え、全身を満遍なく鍛えられるトレーニングです。

How To

  1. バーベルの高さが膝にくるように、セーフティーバーをセットする
  2. 肩幅より広めに足を開き、背筋を伸ばしたまま骨盤を前傾させる
  3. 肩幅と同じ幅でバーベルを握り、ゆっくり持ち上げて肩甲骨を寄せる
  4. 背筋を伸ばしたまま腰を突き出し、ゆっくり下ろす
  5. セーフティーバーに触れるくらいまで下ろしたら繰り返す

【Q&A】背筋の筋トレについて多い質問

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背筋は綺麗なバックスタイルとシルエットを作る筋肉で、ボディメイクには欠かせない部位です。

そんな背筋の筋トレを取り入れたい方が抱える疑問について解説します。

Q. 背筋の筋トレで腰痛予防につながるって本当?

筋肉の低下や衰えが原因で骨や関節に負担がかかり、腰痛を引き起こします。また、背筋が衰えると姿勢が悪くなりやすく、バランスが崩れて腰痛につながることがあります。

腰部のみを鍛えると、脊柱起立筋群の過緊張を助長する恐れがあるため、腰痛予防には腹筋とのバランスを考えて鍛える必要があります。

Q. タオル・エアプルダウンって何?どこを鍛えられる?

両手でタオルを肩幅より広めに持った状態で、エアプルダウンと同じ動作を行うトレーニングです。主に広背筋を鍛えられるトレーニングで、タオルさえあれば自宅で手軽に行えます。

エアプルダウンで物足りなさを感じる場合は 、多少の負荷が加わるタオル・エアプルダウンがおすすめです。しっかり肩甲骨を引き寄せることで広背筋を刺激し、美しい姿勢とスッキリしたバックシルエットを作ることができます。

Q. 背筋を鍛えるとダイエット効果も期待できるって本当?

背筋は背中全体に広がる大きな筋肉で、中でも広背筋は体で1番面積が広い筋肉です。大きい筋肉を鍛えれば基礎代謝が上がり、何もしない状態で消費されるカロリーが高くなります。

代謝が高ければ運動した際のカロリー消費も高くなり、それに伴いダイエット効果も高くなります。その結果、太りにくく痩せやすい体質になり、ダイエット効果が期待できます。

自分に合った背筋の筋トレ方法で背中を鍛えよう

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広く・厚く・逞しく、綺麗なバックスタイルは、男女問わず憧れる美ボディに欠かせない要素です。背筋は体の中でも様々な動作に関わる筋肉なので、背筋を鍛えればスタイルを整えるだけでなく、腰痛や肩こりなどの予防が期待できます。

自宅で手軽に行えるトレーニングから、ジムのマシンを利用したものまで、様々なトレーニングをご紹介しました。正しいフォームは効果を高める最大のポイントです。

初心者でも取り組みやすいトレーニングなので、ご紹介したトレーニングを参考に、理想的な逆三角のボディを目指してみてください。

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